どさんこ100年物語〜写真館と幻の白老銘菓
2024年3月13日(水)
どさんこ100年物語〜写真館と幻の白老銘菓
100年以上もの歴史を紡いできた生業、その積み重ねられた年月に語り継がれるべき物語を紐解いていく新シリーズ「どさんこ100年物語」。今回は、老舗写真館を舞台に、知る人ぞ知る北海道の“幻の銘菓”にまつわるストーリーに迫りました。
「STVどさんこ動画+」で本編を視聴できます
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カメラ・撮影のむらかみ
【住所】白老町東町3丁目
【電話番号】0144-82-2617
【電話番号】0144-82-2617
まずは、現代のお話から。白老町で長年愛され続けてきた写真店を訪ねました。
お店を営んでいるのは、村上和義さん(82歳)。いまから50年以上前に白老の駅前で写真店を始めました。
お店を営んでいるのは、村上和義さん(82歳)。いまから50年以上前に白老の駅前で写真店を始めました。
写真館の歴史は、和義さんの両親が営む「村上商店」に遡ります。食料品から日用雑貨まで扱う、町の人たちにとっては、なくてはならないお店でした。
村上商店は、山形県から入植した初代が100年以上前に創業。町の記録によると、明治時代の末には駅前で“菓子店”を経営していたと記されています。
木箱いっぱいに、雁月と泡雪、2つのお菓子をつめて、白老駅で立ち売りをしていたそうです。その作り方も、写真すらも残されていない、まさに“幻の銘菓”。昭和のはじめには、白老の名物として品名が記録されています。
村上商店の3代目、和義さんのお父さんが亡くなってからは、2つのお菓子は作ることができなくなってしまいました。
この白老の地で、64年前に姿を消した“幻の銘菓”。その記憶だけが、今もこの場所に宿り続けています。