加藤さんと山口くん

第61回 2021/11/28 

2021年11月28日(日)

【放送時間変更のお知らせ】12月5日(日)は午前11:00〜11:30の放送になります。(マラソン中継のため)

  • 加藤さんと山口くん
芸術の秋とばかりに、東京都写真美術館に繰り出した2人。開催中の写真家・松江泰治の個展で、世界各地の街を独自の撮影・現像方法で俯瞰で撮影した作品の数々を鑑賞しました。そろそろ会場を後にしようとした頃に、なんと松江泰治本人が登場します。

独特な質感を放つ都市や土地の俯瞰写真について、撮影者ご本人に感想や楽しみ方などを聞きまくった2人。予想外の展開に、大満足のようです。

加藤:びっくりじゃない!作者の松江泰治さんが来られたじゃない。

山口:いやぁ、会えるなんて…

加藤:会いたくないって最初、言ってた人に…。でも、やっぱり、すごい熱量だね。

山口:すごい。でも、お会いしたけど、大丈夫ですわ。びっくりした。

加藤:こういう会い方がいちばん良いと思うよ、絶対に。最後にと言うか、今から会いますって場所をセッティングしてご飯食べに行くとかじゃなくて、見た後に「どうでした?」みたいな感じで、最高の会い方したと思うよ。

山口:いや、本当ッスね。逆に安心でしたね。なんか、思ってたとおりというか…。

会場を出た2人。大満足の山口と、松江泰治の写真を「怖い」とも言っていた加藤、しばしの"感想戦"です。

山口:どうでした?楽しかった?

加藤:いやぁ、スゴいと思う。何というかなぁ…。

山口:ちょっと、ゾッとする感じは判りますよ、僕も。

加藤:「怖い」っていうのも、俺はプラスの方の考えかたなんだよね。「やべぇ、ゾクゾクする」とかに近い感じと言うか。

山口:僕は、デザインされていないことが良いなと思った。

加藤:確かにね。

山口:あるモノをただ撮ってるだけ、って言うのが。

加藤:しかも、それを全部、ピントを合わせて、全部、見ろということだもんね。

山口:僕も、本人(松江泰治)を信頼できるなって思ったのが、撮ってる時はピントを合わせることに必死で、自分は全然(何が写ってるか)わからないって言ったのが…。

加藤:作意がそこに無い、ということだね。

山口:そう、そこがムチャクチャ無作為なんだけど、それが作意性になってる。だから松江さんに会っちゃうと、その作意性が見えちゃうのが嫌だなっていうのが…。

加藤:でも、そこ(作意性)が全くない人だったね。

山口:全くない。でも僕ね、白黒(写真)も好きなんですけど、見たこともあるんですけど、なんか違うんですよね。

加藤:リアルに、ガーンと来る感じがあんまり無いってことなんでしょ?

山口:そう。で、なんか「白黒にした」っていう作意性が見えちゃうと言うか…。

加藤:なんか、あ〜。だから、俺、そこまで(リアルに)見たくない人だから。

山口:(爆笑)

加藤:ちょっと、ぼやかしたいというか…人間の。そこまで突きつけられる怖さというか、リアルを。…リアル、怖いわぁ。

山口:リアル怖いわ〜って、毎日、最先端のリアルニュースに向き合ってるじゃないですか。(苦笑ぎみ)

加藤:それにもう、疲れてきたのかなぁ。

山口・加藤:(2人で大爆笑)

芸術に触れて、しばしリアルの喧噪を逃れるはずでしたが、代えってリアルを考える時間になったようです。秋をリアルに楽しむ2人、この後は東京・下北沢に繰り出して「食欲の秋」を満たす時間に進んで行きます。
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