加藤さんと山口くん

第45回 2021/8/8

2021年8月8日(日)
  • 加藤さんと山口くん
先週から続く「北海道産 さかなの干物選手権」も佳境に入ってきました。これまでのところ3種類の干物を食べ終わり、2人とも「ツボダイ」がトップ。そして4種類目に登場した干物に、思わぬ展開が待ち受けていました。

加藤:(冷静な低い声で)これ、うまい。

山口:なんか今までにない、冷静な「うまい」が出てますけど。今までリアクションが…

加藤:なめてた。本当、なめてた。

山口:カレイを? ん~!。何っスか、これ! 味がなんかこう…。

加藤:塩っ気、すごくあるね。

山口:ありますね。めっちゃ旨くないですか?カレイ。

加藤:うまい!

山口:あ!味が濃いんだ、干してるから。

加藤:塩の凝縮感がスゴいね。

山口:すごい!カレイって、魚の味が濃いんですね。カレイらしいんだ。ホッケに近いなぁ。

加藤:でも、味は明らかに違うよね。

山口:違う、全く違う。カレイって一夜干し、旨いんだな。よく小樽の近所にカレイを干してる人がいたけど、こういうことだったんだ。

加藤:待って、待って、待って、これ。待ってぇ。

山口:あれ、加藤さん、穴馬?

加藤:待って下さいよ。こ~れは、参ったねぇ。

山口:カレイの評価、上がってます?

加藤:めちゃめちゃ上がってるんだけど。ちょっと待ってよ。異様に美味です!。非常に美味しい。

山口:これ、さっきのツボダイと一緒で、コメ食いたいって感じじゃないですね。

加藤:全然、違う。淡泊だね。

山口:なんか、インテリジェンスな味しますね。繊維が細かいのかなぁ、身の。なんかボロっとするけど…。

2人ともに”目からウロコ”的な美味しさを覚えたカレイの干物。さて、採点は…。

加藤:点数行こう!

山口:俺は、カレイは…8.4!

加藤:おお~、(ホッケを)超えた!

山口:8.4だけど、ツボダイには至らない。トータルバランス的にカレイは美味しいけど、ツボダイに比べると下魚の味がする、けど旨い。ツボダイは高級魚って感じがする。加藤さんは何点ですか?カトキング!

加藤:10.5です!

山口:ってことは、ホッケよりは0.5上で、ツボダイよりは1.5下。

加藤:そうです!ホッケを超えました。ツボダイ、カレイ、ホッケ、コマイ。

山口:2位に食い込んだ?

加藤:食い込んだねぇ。味がしっかりしていて、洗練された味だった。雑味の味じゃなくて…

山口:納得!身も締まってますよね、ギュッと。

これぞ「灯台もと暗し」でしょうか。小樽出身の2人にとって、カレイはあまりにも普通にある魚なだけに、その味を甘く見ていたのかも知れません。あまりにも美味しかったカレイの干物に「先入観はよくない」と悟った2人。この後、人生の於ける先入観の弊害について、話が深みにはまって行きます。

干物は、奥が深いようです。
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