“裏金議員”が辞職 前回の一騎打ちから三つ巴の選挙戦に 衆院選・北海道9区の戦い
衆議院選挙も終盤に入りました。
自民党のいわゆる裏金問題で、北海道内12選挙区のうち、唯一議員が辞職したのが9区です。
各候補は有権者に何を訴えるのでしょうか。
三つ巴の選挙戦を取材しました。
苫小牧の名物・ホッキガイ。
この海の幸を味わうイベントに、自民党の新人・松下英樹さんが駆けつけました。
広島県出身の元銀行員で経営者です。
(松下英樹候補)「ありがとうございます。頑張ります」
辞職した堀井学元衆議院議員の後任に選ばれた松下さん。
知名度不足が課題です。
(板谷良久道議)「衆議院議員候補の松下英樹です」
選挙は初めてだけに、地元の道議が同行して選挙区を案内するなど、異例の戦いに臨んでいます。
(松下英樹候補)「美味しい物のところにはたくさん人が来ますよね。こういう豊かな浜を残していきたい。大変厳しい選挙であります。34歳の新人候補、無名であります。今は希望しかお話しできませんが、みなさんの気持ち・ご期待にしっかりとお応えしてまいります」
苫小牧の神社で行われた立憲民主党陣営の安全祈願祭です。
秋晴れの下、抱負を語った立憲民主党の山岡達丸前衆院議員。
(山岡達丸候補)「今回の選挙はこの地域が注目されている戦いだと思っています。信頼のある政治をしっかり作っていくと訴えていかなければいけません」
発言の念頭にあったのは、政治とカネの問題です。
前回の選挙で堀井元議員との一騎打ちを制した山岡さん。
自民党のいわゆる裏金問題に強い思いがあります。
(山岡達丸候補)「この北海道9区は公職選挙法違反の舞台にもなって、全国から注目を集めるようになってしまいました。この選挙で今の政治を変えるんだ、緩んだ政治に緊張感を取り戻す」
前回の選挙では9区に候補者を擁立しなかった日本共産党ですが、今回は新人で元洞爺湖町議の立野広志さんが立候補しています。
立野さんは地域をこまめに回り、医療や介護などの問題点を訴えてきました。
(立野広志候補)「極端な金融緩和によって円安が進み、物価もどんどん上がってきています。そういう今の自民党の政治、自民党は全くこのことについてなんの反省もない」
自民党を批判すると同時に、立憲民主党などほかの野党と共闘できない悔しさもにじませています。
(立野広志候補)「協議する前から共産党とは共闘しないということも言われているので、こういう状況では市民と野党の共闘という原点、全くなくなってしまっていると思いますので残念なことだと思います」
27日の投開票日まで残りわずかとなった衆議院選挙。
9区では3陣営による激しい選挙戦が続いています。