立ち止まって…とは言うけれどどう乗る?エスカレーター 駅で観察 片側をあける“心理的ワケ”
いま全国で、エスカレーター「歩かず立ち止まろう」というキャンペーン中で、日常でよく利用しているエスカレーターですが、みなさんは正しい乗り方を知っていますか?
マチの現状ととも取材しました。
(根本記者)「通勤ラッシュを迎えた地下鉄大通駅の構内です。みなさんエスカレーターをどのようにあがっていくでしょうか」
平日・午前8時ごろの地下鉄・大通駅。
エスカレーターに乗っている人を見てみるとー。
(根本記者)「左の列には立ち止まっている人がいますが、右の列には足早に上っていく人の姿が見られます」
多くの人が、エスカレーターの左側に立っていました。
一方で、右側を使う人は歩いて上っています。
(利用者)「(いつも)左側に乗っています」
Q右側はどういう人が利用する?
(利用者)「急いでいる人用という感じ」
「ずっとそうだがら」
「常識みたいになっている」
(利用者)「歩かないから、左側に乗らないといけないのかなって」
(利用者)「混んでいるのに右が空いているから、もったいないと思う」
立ち止まるときは左側。
急いでいるときは右側。
みなさん無意識に、このような認識をもっているようです。
全国的にもそうなのでしょうか。
関西の大阪でエスカレーターを利用してみるとー。
みなさん右側に立ち止まっていました。
右と左、北海道とは逆ですが、どちらかに偏る傾向は同じなようです。
心理学に詳しい専門家はー。
(筑波大学 水野智美准教授)
「歩きたい人がうしろからプレッシャーをかけてくることがあり、怖い思いをさせることにつながることがある。そうなると、どちらかを空けないといけないという意識が、より強くはたらく」
これは、日本エレベーター協会が公開している実験映像です。
エスカレーターの空いている片側を走って進むとー。
荷物が立ち止まっている人にぶつかり、転倒してしまいました。
実は、かなり危険な行為なんです。
このような事故を招かないためにも「エスカレーター」はどのように使うのが正しいのでしょうかー。
(藤得記者)「エスカレーターの乗り口には、立ち止まろうと書かれたポスターと、歩かないとかかれたステッカーが貼られています」
エスカレーターでは、手すりにつかまり、立ち止まって乗らなければなりません。
「片側によったり」「歩いたり」するのは、誤った使い方です。
(札幌市交通局 菅原純弥さん)「エスカレーターの利用に関しましては、実際にですね、この地下鉄の駅構内でも、年間に10件~20件程度の転倒事故というのが発生しております。手すりにおつかまり頂き、左右ともに立ち止まってお乗りいただきたいと考えております。」
急いでいるときこそ冷静に。
転倒事故を防ぐためにも、ひとりひとりがルールを正しく理解し守ることが大切です。