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「国民の不信感がある結果」「悪いイメージがぬぐえない」道内の反応は…岸田首相が不出馬表明

岸田首相は14日、来月の自民党総裁選挙に立候補しないことを表明しました。

札幌では号外が配られ、驚きの声が聞かれました。

午前11時半に札幌市内で配られたのは、岸田首相が総裁選に出馬しないことを伝える号外です。

北海道にも驚きが広がりました。

(マチの人)「びっくりした」

(マチの人)「よく考えて決めたのだろうと思う」

(マチの人)「お金の問題が払しょくできなかったのかなと思います。悪いイメージがぬぐえない」

(岸田首相)「私は、きたる総裁選には出馬いたしません。総裁選を通じて選ばれた新たなリーダーを、一兵卒として支えていくことに徹してまいります。もとより、所属議員が起こした重大な事態について、組織長として責任をとることにいささかの躊躇もありません」

岸田首相は14日の記者会見で、「旧統一教会」や「政治とカネ」の問題に触れ、自民党の信頼を回復するためにも総裁選に出馬しないことを表明しました。

道内の国会議員からはー

(自民党道連 中村裕之会長)「諸問題(政治とカネなど)に関する責任を取るということで不出馬を決められたことは評価したい。新しい代表をこれから選んでいくことになりますので、国民に開かれた議論をしたうえで新しいリーダーを決めていきたい」

(立憲民主党道連 逢坂誠二代表)「この期に及んでこの時期の判断なのか、判断するならもっと早くすべきだった。国民の生活や政治の信頼は何も考えていない。単なる自民党の延命の出馬辞退だと思う」

先月、道内を訪れていた岸田首相。

子どもたちの輪に入り、楽しそうに交流しているほほえましい場面も。

国が合わせて9000億円以上を支援する国家プロジェクト・千歳市の半導体工場Rapidusも視察。

北海道のポテンシャルを評価したうえで、継続的な支援の重要性を訴えました。

(岸田首相)「広大な土地を有している北海道。世界最先端の研究者や企業を呼び込むことができる可能性を実感した。政府としてもラピダスのプロジェクトを引き続き後押ししてまいります」

また、任期中はウクライナ侵攻とも重なり、エネルギー価格の高騰や物価高が止まらず、対応や国民への支援策を模索していました。

そのさなかで表面化したのが「政治とカネ」の問題です。

自民党議員が次々と収支報告書に不記載のキックバックを受けていたことを認め、国民の政治不信を招きました。

ついには身内の自民党議員からもー

(自民党 東国幹衆院議員)「岸田首相は、ゆめゆめ再選などと軽々しく口にすることではなくて、やはり思いとどまって、むしろ自由民主党で新しい扉を開く。その橋渡し役を私は担っていただきたいと思っているんです」

以前から岸田首相の出馬に反対していた自民党・東衆議院議員は、正式な不出馬表明を受けてー

(自民党 東国幹衆院議員)「これだけの国民の不信感がある結果として、トップリーダーの矜持を示した。それらの責任を感じた英断だと思う」

国民の政治不信を解消しきれないまま、不出馬という決断に至った岸田首相。

来月の総裁選は現職の首相が立候補せず実施されることになります。

08/14(水) 16:31

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