2024年度 第1回 番組審議会議事概要

「どさんこドキュメント ボクの耳はどうして小さいの?」について

1.日 時:2024年4月23日(火)午後4時00分〜午後5時25分

放送番組審議会photo1

2.場 所  札幌テレビ放送会館 アネックス7階 A会議

放送番組審議会photo2

3.出席者

[審議会委員]
齋藤  一朗   委員長 
赤尾    洋昭     副委員長
小島    達子     委員
鈴木  博之   委員
伊藤  千織     委員
山川  桂祐     委員
日比  菜月   委員(以上7名)
          
[会社側代表]
井上     健       代表取締役社長
金子  長雄     取締役 報道局・コンプライアンス推進室担当
岩崎    泰治     取締役 制作スポーツ局長
加藤  尚道     執行役員 コンプライアンス推進室長
須藤  剛司     編成局長
越後谷 享史     報道局長

[会社側参与]
宮本  亮二     報道局次長兼報道部長

[特別 出席]
水谷  潤子     報道局報道部プロデューサー

[事 務 局] 
渡邊  泰徳  番組審議会事務局長
鈴木  圭介      番組審議会事務局
千葉  雅子      番組審議会事務局

4.議題

(1)「どさんこドキュメント ボクの耳はどうして小さいの?」
(2)放送番組の種別の公表に関する報告
(3)BPO報告・視聴者対応状況について

5.議事の概要

2024年度第1回番組審議会が4月23日に開かれました。議題は、3月24日放送の
「どさんこドキュメント ボクの耳はどうして小さいの?」について、各委員から以下の
ようなご意見を頂きました。
◇STVのドキュメンタリーには毎回教わることが多い。内容・テーマともに申し分ない。
「小耳症」についても番組を見るまでは知らないことばかりだった。
◇手術を経て新たな耳を持った京介君が初めて美容師に散髪をしてもらい、耳を出した髪型
にしてもらったときの嬉しそうな表情や、「人と同じ」耳を得た彼の内なる喜びの感情が伝
わってきたシーンは感動を禁じえなかった。
◇小耳症患者の女性のパートが特に印象深かった。手術を受ける選択をした京介君親子の
苦悩と対照的に、手術を受けない選択をして生きてきた女性の葛藤や苦悩が違う視点から
描き出されており、多面的な見せ方ができていた。
◇小耳症の女性の人生における葛藤、両親への愛情や遠慮、子育てに一段落をした50 代を
迎えてから初めて人工耳を取り付け、イヤリングのおしゃれを試したときの明るい笑顔、
その次に訪れた彼女の涙、複雑な女性心が映像により見事に表出されていて胸が詰まる
ようだった。
◇この番組をきっかけに小耳症という病気のことを知った方も多いのでは。5 千人から6 千
人に一人の割合というのは多くはないが少なくもない、誰にでも起こりえる病気とも言え
るため、番組で取り上げてくれたのは意義のあることだと思う。
◇症例を分かりやすくCGで示したり、事実がもたらす説得力のある手術シーンは迫力十分
であったと同時に、その現場の撮影を許した親子、大学病院関係者による、多くの人に
この疾患を知ってもらわねばという強い思いが伝わってきた。
◇30 分という限られた時間の中では、いろいろな要素を盛り込むのは難しいかもしれないが、
医療に関する現状の問題提起があれば、もっと印象に残ったのではと感じた。
◇登場人物が少ないドキュメンタリーでありながら、一人ひとりの背景や生き様についての
紹介が少なく、もっとその人自身の情報を知りたかった。
◇全体的に、過度に病気への苦労やそれを乗り越えた感動に寄せすぎることなく、小耳症と
いう病気を抱える親子の治療に向き合う日々、親子の心境に寄り添いながら、淡々と誠実
に追っている印象を受けた。
◇形が人と異なることによって生まれる心の葛藤と、人と同じになることで得ることが出来
る自信が、螺旋的に絡まることによって上手く表現されていたと思う。ドキュメントの
構成としてシンプルでありコンパクトにまとまっていたと思う。
◇長い期間をかけ、取材相手の信頼を得て、「ここまで映して大丈夫?」とすら思う手術など
の場面にまで密着し、さらに心の内側にまで肉薄している映像に感銘を受けた。それぞれ
の方の等身大の姿をありのままに映像に収めていて、良い番組だったと思う。

このほか、「放送番組の種別の公表」「5月の単発番組放送予定」「3月〜4月の視聴者対応」
の説明、および「BPO報告」を案内して終了しました。